あべ司法書士事務所
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自筆証書遺言と比べると安心・確実な公正証書遺言
一方で、公正証書遺言には、作成に際して、<証人2人が必要><公証役場の手数料がかかる><時間がかかる(思い立った時にすぐさま作るという訳にはいかない)>といった不自由さがあります
とは言え、公正証書遺言には、
■ 遺言者の死後における家庭裁判所での手続き(検認)が不要なので、遺言の内容をスピーディーに実行できる ▶ 自筆証書遺言の場合は検認の手続きは欠かせません(補記:但し、法務局で自筆証書遺言書の保管制度を利用する場合は、検認は不要となります)
■ 原本が公証役場で保管される ▶ イザという時になって「どこにあるのか分からない」となっても、あらためて公証役場で謄本(原本の写し)を発行してもらえる
■ 1989年以降に作成された公正証書遺言であれば、日本公証人連合会で全国的なデータ管理がなされている ▶ 最寄りの公証役場に照会をかけることで、亡くなった方が公正証書遺言を遺していたかどうかが分かる
■ 法的に効力がない遺言書が作られることはまずない(ただし「100%確実」とまでは言えないと思いますが)
といったメリットがあります
また、不動産の名義変更(相続登記)であれば、検認が済んだ自筆証書遺言で問題なく手続きできますが、預貯金等の相続手続きにおいては、「社内規定により、公正証書遺言なら手続きできますが、自筆証書遺言では手続きできません」ということもありえます
従いまして、せっかく思い立たれたのなら、なるべくなら公正証書遺言を作成しておきたいところです
公証役場でかかる手数料については、政令で決められており、遺言の目的となる財産の価額に応じて、次のとおりのテーブル式となっています
遺言の目的である財産の価額 | 公証人手数料 |
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100万円まで | 5,000円 |
200万円まで | 7,000円 |
500万円まで | 11,000円 |
1,000万円まで | 17,000円 |
3,000万円まで | 23,000円 |
5,000万円まで | 29,000円 |
1億円まで | 43,000円 |
3億円まで | 5,000万円ごとに13,000円を加算 |
10億円まで | 5,000万円ごとに11,000円を加算 |
10億円超 | 5,000万円ごとに8,000円を加算 |
遺言加算(全体の財産が1億円以下の場合) | 上記に11,000円を加算 |
遺言者が病気・高齢等で公証役場に出向くことができず、公証人が病院・遺言者の自宅等に出張して作成する場合 | 「遺言加算」を除く上記手数料が50%加算+旅費(実費)+日当(1日2万円、4時間まで1万円) |
上記表の「財産の価額」は、次のとおり、相続・遺贈を受ける人ごとに算出します
<計算例①>総額1億円の財産を妻1人に相続させる場合
妻の分の手数料(1億円まで)+遺言加算(全体の財産が1億円以下)
=43,000円+11,000円=計54,000円
<計算例②>妻に6,000万円、長男に4,000万円の財産を相続させる場合
妻の分の手数料(1億円まで)+長男の分の手数料(5,000万円まで)+遺言加算(全体の財産が1億円以下)
=43,000円+29,000円+11,000円=計83,000円